【スモールランプ外側の2本のねじをはずすとウィンカーが一緒にはずれます】

【「秘密の倉庫2017」のテーマは「あくまでもローコストの追及」

お金がじゃぶじゃぶあれば新しくビルを建てるなり、自宅兼ガレージの大きいものを作ることもできるでしょう。

しかし、そんな予算があるならDUCATIシングルのパーツのストックや資料集め、オシロスコープ(電気の波形を見る検査器)や旋盤などの工作機械、TIG溶接機の導入などを優先したいところです。

と偉そうな事を言っても実際の予算はありませんから(涙)、今回はお金をかけず「あくまでもローコスト」でどこまでやれるかに挑戦しています。

昔、映画「木村家の人々で」で「セコいあなたが好きなのよ」というセリフがあったのですが、まさにそれですね!(笑)

【もう一つ導入したのが軽トラ!】

前からほしいほしいと思っていたものの一つに軽トラがありました。

今までは友人のご実家の軽トラを貸していただいたり、レンタカーで借りたりしていたのですが、これからはバイクやパーツなどの運搬で出番が多くなりそうです。

レンタカーで借りると安いところでも6,000~7,000円くらいかかります。回数を借りるとかなりのコストになるので中古の軽トラを探していたのです。

またテレビで、アメリカでは日本の古い軽トラが人気だという番組もやってました。大きなアメリカ人が小さな軽トラに乗って大喜びしてるんです!(笑)

そんな事もあって、ますます軽トラがほしかったんです。

運のいいことにヤフオクで丁度いい軽トラをゲット!することができました

この軽トラは平成7年モデルだということでかなり古いんです。

でもうちのバイク達は昭和63年が一番新しいので、それに比べれば全然新しいんです。(笑)

正面にへこみがあったりマフラーに穴が空いてましたが、そんなの気にしません。ガンガン走れば安いに越したことはありません。(笑)

出展者さんも県内だったので電車でGO! とっとと引き取りに行ってきました。(笑)

【まずはマフラー交換から】

消音器に入る手前のパイプがあるのですが、そこの溶接部分がサビて穴が空いているようです。

かなり派手な音がしていて恥ずかしいくらいです。(涙)

ネットで調べると、どうもこの辺は持病のようなもので交換してしまう方が早いようですね。

これも早速ヤフオクで見つけて送ってもらいます。

マフラーが来るまでの間、アルミ板を当てて補修しましたが、排圧がかなりかかるらしく1回走ると吹き飛んでしまいます。(涙)

さて、マフラーも無事届きましたので交換作業を行いましょう。

【届いたマフラーです。補修用交換部品っていろいろ出てるんですね!】

【マフラー交換も「秘密倉庫2017」で行います】

さすがに暖冬とは言え12月ですので外での作業は避けたいところです。後ろ頭や首を冷やすと一発でかぜを引くので要注意なんです。

「秘密の倉庫2017」も無事契約が終わり作業ができるようになりましたので、中で交換作業を行うことができます。ホントありがたいです。

【中に入れるとこんな感じです。やはり半分くらいスペースが取られますね】

入口のサッシをはずせば車が通れる十分な間口が確保できます。

無事、中に入れることができました。

【外から見るとこんな感じになります。サッシを戻せば屋内作業ができます。】

12月後半ですが、サッシをはめてシャッターを閉めてしまえば暖房を点けなくても暖かいです。

やはり屋内作業は最高!ですね。ありがたさがあふれ出てきます。

【実際の作業はなかなか?でした(笑)】

車のマフラー交換は昔乗っていたルノー5以来です。

バイクのマフラーは後ろのステップをはずして、Exパイからスポッと抜けばいいので簡単なんですが、車とくに軽トラは構造が複雑なんですね!

事前にネットで交換作業について調べておいたのが役立ちました。

どこをどうすればはずれるのかが理解できました。

【右後ろのホイールをはずす必要があります。念のため落とすといけないのでウマをかませておきます。】

マフラー交換には右後ろのホイールをはずす必要があります。万が一、下に潜っているときにジャッキがはずれて車体が落ちてしまうといけませんのでウマをかませておきます。

これで安心して作業ができます。

ジョイント部分のボルト・ナットをはずしていくのですが、これがなかなか入り組んだところにあるんですね!

事前にネットで調べてプリントしておいた資料が活きてきます。

ボックスレンチやスパナを駆使して何とかはずれました。

情報を提供してくださった皆さんに感謝です。

一番難儀したのはマフラーハンガーのゴムはずしでしょうか?

これはWD40をかけてすべりを良くすることで何とかはずせました。

組立ては逆に簡単でした。

ジョイント部分のガスケットを新しいものに交換し、ボルト・ナットを締めていくだけです。

どこがどうなってるかはバラす時に覚えましたので、元通りに戻していくだけです。

【マフラーの交換が完了しました。これで静かに走れます。(笑)】

何とか取付けも完了し、排気漏れも無い様です。

これで安心して静かに普通に走れます。(笑)

【実はすぐあとに車検が控えておりました】

マフラー交換はクリスマスの頃に行いましたが、すぐあとに車検が控えていました。

年明けすぐに車検が切れてしまうこともあって、それで安かったんです。

マフラーは交換しましたのでたぶん問題ないでしょう。

新年早々、軽自動車協会さんに車検の申込みをしました。(もちろんネット経由)

エンジンやブレーキ関係は大丈夫だと思っていたのですが、なんとなくヘッドライトの光軸が狂っているような気がします。念のため調整方法も調べておいたのですが、どこから調整するのかよくわかりませんでした。(涙)

【リフトで上げられた状態。ホントに上げるんですね!高さがあってビックリです。】

車検は午後からの第3ラウンドを予約しておいたのですが、軽自動車の車検は初めてで要領がよくわからなかったのでお昼前に行って準備をします。(陸運局での普通自動車やバイクの経験はありますが、軽自動車協会さんでの検査は初めてでした)

今なら空いているので午前中に受けなさいとのありがたいお言葉、さっそく予約変更をして検査を受けさせていただきます。

ブレーキやメーターはOK!しかしヘッドライトの光軸ではねられてしまいました。(涙)

午後4時までに直して持ってくればいいとの事。

「えっ、でも光軸ってどこで調整してもらえばいいの?」

どうしたらいいかわからず、アートガレージ井上社長に泣きつきました。

電話すると「近くにテスター屋さんがあるからそこに持って行きなさい」との事。

井上社長、ありがとうございます。

【が、しかし、、、、、、、、。】

さっそくテスター屋さんで見てもらいます。

やはり光軸は狂ってます。

光軸調整はスモールランプのねじをはずし、そのスモールランプとウィンカーがはずれた所に調整用ネジがあるんですね。やっと構造がわかりました。

が、しかし、、、、、。

この調整器のねじ部分が壊れていていくら廻しても光軸の角度が変わりません。

左右上下用に4個あるのですが、全てダメです。

テスター屋さんいわく、「アクティの古いのはみんな壊れている」とのこと。

「が~~~ん、ダメじゃん!」(涙)

午後4時までに何とかしなければなりません。

テスター屋さんにお金を払って「秘密の倉庫2017」に戻ることにします。

雪も降ってきましたので、お昼にラーメンを食べて身体をあっためておきましょう。

【自分で直せるのか、これ?】

光軸調整器を入手しないことにはまもなく車検が切れて公道を走れなくなります。それは一番まずいパターンなので部品の入手についてディーラーさんに電話で聞いてみました。

そしたら入荷までは2週間くらいかかり、値段もわからないとの事!

「が~~~ん、ダメじゃん!その2」(涙)

2週間作業ストップはかなり痛いので、自分で直せるかどうかやってみる事にします。

テスター屋さんで外し方を見せていただきましたので、さっそくヘッドライトユニットを外してみましょう。

【これが光軸調整器です。本来はギザギザ部分がプラスチックのギアに留まってなければなりません】

ビスで留まっているプラスチックの部品が光軸調整器そのものなんですが、写真を見てわかるように調整用シャフトのセレーション(ギザギザ部分)が飛び出しています。

本来はこのギザギザが丸く見える部分のギアとかみ合い、ヘッドライトユニットの光軸調整用アジャスターを回します。しかしこれではアジャスターが回せません。(涙)

【光軸調整器をはずしてみたところ。この金色部分を回して左右あるいは上下方向の調整をします】

写真の金色部分が実際の調整機能なんですが、かなり固いというか重いというか素手ではまったく動かないのでプライヤーで挟んで廻してみます。

ぐるぐるぐるぐるグル○○ミンではないのですが、ヘッドライトの反射板が動いているような気もします。たぶんちょっとずつしか動かないんだと思うので、実際は動いたかどうかよくわかりませんでしたが、、。(涙)

よっしゃ!仕組みはわかりましたので対策を考えてみます。

調整シャフトとプラスチックのギアがきちんとかみ合えばいいんですね!

取り付けられた状態を見るとシャフトのギザギザ部分が抜け出ているのが原因のようです。さっそく抜け止め対策をしてみましょう。

【ぼやけててすみません。シャフトに抜け止めの穴を開けます】

調整シャフトのギザギザの上の部分に抜け止め用の穴をボール盤を使って開けます。

やはり専用の作業場があるといいですね!

こういう作業がサクサク進みます。ホント幸せ!

【抜け止めのワッシャーを入れてワイヤーでロックします。これでどうだ?】

加工したシャフトをギアに差し込み、それ以上奥に刺さらないように抜け止めのワッシャーを入れ、ワイヤーロックします。

できあがった光軸調整器をそれのみで調整シャフトをプラスドライバーを使って回してみます。

おおお、いけるじゃん!

これで何とかなりそうです。

ほくそ笑みながらヘッドライトユニットに取り付けます。(笑)

調整シャフトをプラスドライバーで廻してみると、、、、、。

「が~~~ん、ダメじゃん!その3」(涙)

ギアの中でギザギザ部分だけが滑ってシャフトだけが回ってます。(涙)

あきらめて光軸調整器を分解してみるとプラスチックのギアが割れてます。(涙)

よく見るとギア自体は丸穴が開いているだけで、そこに調整シャフトのギザギザを圧入しているようです。新品の時はプラスチックも柔らかいからいいんでしょうけど、時間が経つと経年変化で硬くなって割れるようです。(涙)

それを見て、さすがに今回ばかりは心が折れました。(涙)

もう今日中に車検場には間に合いません。(涙)

どうするんだよ~~~~!と日本海に向かって叫びたい気分です。(涙)

今日はもう止めよう~っと。(涙)

【イチイチめげてる場合じゃございません>>喝!】

疲れたし、お腹もすいてきたし、今日の作業はこれで終わりにします。

しかし、今日は週末でしたのでこのままでは車検切れで走れなくなります。(涙)

どうなるかわかりませんが、市役所に仮ナンバーを借りに行ってきます。

それともう一つ、対策を考えなければなりません。

策としては、

【ギアと調整用シャフトを固定する作戦の超ラフ図。これなら何とかなるか?!】

光軸調整器は内部にプラスチック製の小さいギアが3個入っています。

それがかみ合ってヘッドライトユニット側のアジャスターを回しています。

調整シャフトのはまるギアは外径が9ミリくらいしかありません。

という事は2.5~3ミリくらいの穴を開けて廻り止めのピンかイモネジで留めれば大丈夫そうです。

気を取り直して材料探しにホームセンターへ。

ロールピン(鉄板を棒状に丸めたもの、スプリング効果で留まります)は細いもので3ミリがありましたが、長さが15ミリくらいの長いものしかありません。

これではダメです。

ではイモネジは?と見ると、3ミリで長さ8ミリのものがあります。

ほんとは長さ9ミリのものが良かったのですが、ねじ込む深さを調整すれば大丈夫でしょう。

アルミのリベットは太さ2ミリのものがあったので、それも念のため一緒に買っておきます。

【気を取り直して作業再開!】

よし、これで何とかなるかもしれません。

気を取り直して頑張りましょう!

翌朝より作業再開です。

【タップ用の下穴を開けたところです】

まず、プラスチックのギアに調整シャフトをはめた状態でギアのベース部分(丸い軸部分、直径9ミリ)に3ミリタップ用の下穴をボール盤を使って開けます。

この穴を開ける部分は組み立てた時に軸受部分に嵌りますので、バリや変形などがあってはいけません。きつくなると動かなくなる恐れがあります。

ですので、注意しながら丁寧に穴を開けます。

【1本1本タップを立てていきます。ギアに割れがあるのがわかるでしょうか?】

バリを取り除き、3ミリのタップでネジを切ります。

【ネジロック剤を塗ったイモネジをねじ込みます】

ネジが切れたら、ネジロック剤を塗ったイモネジをねじ込みます。

ギアのベース部分は直径9ミリですが、イモネジ自体は長さ8ミリしかありませんので、ちょうどいい位置までねじ込みます。0.5ミリずつ引っ込んだ感じの位置です。

ネジロック剤が固まるまで少し待ちます。

4個とも同じ作業を行い、ギアと調整シャフトを固定が完了です。

【シリコングリースを塗って仮組みしたところ】

光軸調整器のふたをはがし、各ギアのクリーニングをしましたが、カッサカサに乾いた古いグリースが悲しいです。(笑)

それらをふき取り、新しいシリコーングリースを塗って組み立てます。

【組みあがった光軸調整器】

何とか光軸調整器の修復ができました。

ライトケースユニットに取り付けてテストします。

当然ですが、バッチリ回ります!

やったー!と叫びたいというよりはグッタリという感じでした。(涙)

見た目は変わりませんが、機能だけは復活です!

【これでどやねん?】

さて週も明け、再度軽自動車検査場へ。

その前にテスター屋さんで調整してもらいます。

今度は調整シャフトがきちんと機能しますので光軸もバッチリ調整できました!

【限定検査に無事合格できました!感謝です】

一度落ちてますから、今回は限定検査というものになるようです。

検査ラインに入り光軸の検査だけを受けます。

もちろん合格!おめでとうございます!>>よくがんばった~自分!(笑)

これで2年間ぶいぶい走れます。

実はこの軽トラ、ワンオーナー車で(ブローカーさん除く)私が2人目のオーナーなんです。

マニュアルや整備点検記録簿もきちんと残っており、新車時から手放されるまでのオイル交換やバッテリー交換などをされた記録が書かれていました!オーナーさんの愛情が伝わってきますね!

年式は20年以上前になりますが、走行距離も65,000Kmくらいと全く走ってないに等しいです。通常、ヤフオクに出てくる安い軽トラは10万Km以上ざらなので、それに比べたら幸運な出会いと言えるでしょう。

バイクも車もご縁だと思っています。

前オーナーがかわいがっていた軽トラにはもうちょっと元気に走ってもらいましょう。

まだ新潟の冬はきびしいですが、春が暖かくなったらお化粧直しやホイールの交換、メンテナンスなどをしてあげようと思います。

追伸:なお、この光軸調整器の修理方法は別段特許も取ってませんので使えそうならどんどん真似してくださって結構です。

また、もしそこだけ直してとかいう話がありましたらご相談ください。

ご覧いただきありがとうございます。

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